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スカッと!ではないけど。

2chのまとめサイトなどを読んでて
最近思いだしたことです。

今から8年前。
私は2度目の離婚をしたあとで、1人で4人の息子を養っていかなければいけなかった。

男並みに働き、男並みに稼ぎたいという私の猛アピールを
気に入ってくれた人事担当者が採用してくれた会社は
デパ地下で惣菜を売るお店を全国のデパートに出店している大きな会社だった。

それまでの事務職と比べて収入が大幅にUPする。
大変なのは覚悟の上で、でもそこでがんばってなんとかマネージャークラスになれば
もっともっと収入もあがるし、とやる気はマンマンで入社した。

前職の退職から翌日にいきなり全国売上NO1店舗へ入るように言われた。
まだ研修もなにもうけてないまま。

その年、その百貨店の野球チームが優勝して(あ、わかってしまうが)
優勝セールがあるので、応援にいけということだった。

応援といわれても、なんもわからんのに・・


いきなり次の日にお店に行くように言われ
顔見せかと思ったら、いきなり制服を渡されて
店頭に立たされた。

(え?・・今日から働くって聞いてないけど。)

その店は店長不在で、22歳ぐらいの(チャライ)若い男が店長代理で
あとは私と同じ年ぐらいのおっさんが「パート」としてサブでいた。

本部の社員の人は、私を店に入れると
そのまま帰って行った。

この時点で、店長代理もサブのおっさんも私が社員になる人間だとは知らされず
ただ新しいパートのおばちゃんが来たと思っていたらしい。

普段でも人の多いデパ地下は、優勝セールで異常な雰囲気。
その中で訳もわからず店頭に立たされて、どうしていいのかもわからず
アルバイトの女性が計量の仕方や、レジの扱いなど
基本的なことだけ教えてくれた。

何がなんだかわからないままのスタート。
誰が誰なのかもわからない。

それでも必死で人の動きを見ながら、仕事を覚えて動いた。

古いパートのおばさん(同じくらいの年齢)は完全に私をシカトした。
挨拶しても無視。
質問しても無視。

もういいや、と思ってたらサブのおっさんに店のバックヤードに呼ばれた。

「お前、自己紹介もしてないらしいな!」

「は?」

「○○さん(古いパートさん)にちゃんと挨拶してないやろ!」

(いや、ちゃんとしてましたが・・)

「いい気になんなよ!」あとは覚えてない。

今まで言われたことがないほど、いろいろと罵倒されて
悔しさや腹立たしさで、カッー!となり覚えてない。

その日は帰ってから布団の中でワンワン泣いた。
翌日、目が腫れあがるほど泣いた。
それでもまた店に行った。

負けたくなかった。

この会社に入るとき、息子たち4人を前に話し合いをした。

大変な仕事になること。
時間も朝早くから、夜遅くになること。
休みも日曜や祝日にはならないこと。
みんなに協力してほしい。お母さんがんばりたい。

息子たちも応援してくれて、家のことや
下の子の世話、下の子たちも自分たちでできることはする、と
約束してくれた。

がんばらなきゃ!それしかなかった。

目を泣き腫らしても出勤してくる私にそのサブのおっさんは
「ええ根性しとんな!」と言った。

私はニッコリ笑い返した。
「ええ!」

それからも古いパートさんだけでなく
若い店長代理やサブのおっさんのイジメは続いた。

社員だと聞いてから、更にひどくなった。

料理長からは「この仕事は女には無理だ!(早く辞めろ)」とかも言われ
若いのからは社員としての仕事を一切教えてもらえず
サブからは嫌味を言われて、古いパートさんは相変わらずシカト。

それに同調して同じように見下すアルバイトもいたけど
仲良くなっていろいろと教えてくれるアルバイトの人もいた。

私はとりあえず、明るくがんばろうと決めていた。

しかし、そんな私のストレスは子供に出てしまった。
3男が帯状疱疹になり入院寸前と言われた。

3男は寂しかったのだろうと思う。
ごめんね・・お金よりもこの子たち方が大事だな。

そう思うとスッキリして辞めようと思った。

本部に話すと、「あの売り場は問題あるから変えて欲しかったんだが・・」と言われた。

それならそれで、店に入れる時の入れ方もあるだろうと思った。

その後も放置してたくせに。


売り場を変えるから、もう一度がんばってもらえないかと言われた。

私は3男に相談した。
3男は「辞めてほしいと思ってたけど、やっぱりがんばってほしい。」

無理してるのだろうとは思ったが、もう一度やってみることにした。


次のデパートでは、ちゃんと紹介されて事前に店長と顔合わせもした。
そこにもおばさんのパートはいたけど、みんな仲良くて
すごくいい雰囲気の店だった。

私はそれまで教えてもらえてなかった社員としての事務仕事が
たくさんあることを知った。

アルバイト、パートの人たちのシフト作成や管理。
在庫の調整や確認。
デパート側とのメニューの打合せ。
売上の報告や小口現金の出納など・・

ただ売り場にたって惣菜を売りだけじゃなくて
お店の運営に関わることがたくさんあった。

おもしろかった。楽しかった。

前の店のサブのおっさんもパートから社員になれるらしいと
噂で聞いた。
そして、他の店へ異動が決まったらしいと。

若い店長代理は退職した。

ある日、まだ客が少ないお昼前の売り場に立ってると
サブのおっさんがフラリと来て前に立った。

「楽しいか?」

「はい。」

「お前やったら、どこいってもやれるわ。元気でな。」


それだけ言って去って行った。


泣きそうになった。小さくガッツポーズした。


この時の経験は、それまでのどんな経験よりも辛かったけど
それは私によい意味で自信となって残った。

あの「お前やったらどこいってもやれるわ。」という
言葉はいつまでも、今でも心に残ってる。


その後、自分の体調がダメになり
お金稼ぐより健康の方が大事、ということで
また事務職に戻ったが

その時は前にいた職場が歓迎してくれて
私は恵まれてるなーということを改めて実感したのでした。
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頑張ったね

偉いな。
いい話だった。
とても「へえ、そうなんだ」と聴き流せないほど
いい話だった。
ところで下の記事をPANDORAの夢の話に掲載させてね。

ifさんへ

当時は必死で苦しかったけど今は笑い話です。
あまり人に話したことないですけどw
掲載、了解です。
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